なんでもいい。目の前の物に集中しよう。
演劇の恩師によく教えて頂いたこと。
「舞台上に居て、観客の視線が怖くなったり、演じようとアピールしだしたら演技は途端に悪くなる。
そういうときは、なんでもいいから舞台上にあるものに意識を集中させなさい。
小道具でもいい。相手役の鼻でもいい。なんでもいいから意識を集中させなさい。そこからもう一度入っていきなさい。」
これって日常でも全く同じこと。
過去や未来や人の目が氣になったり、心ここに在らずになった時、なんでもいいから集中しよう。
すると嘘のように思考が作りあげたストーリーは消えてゆき、静かな自分に出会える。
感情は純粋なエネルギー。なのにそれにストーリーを着けて「あいつがどうだこうだ」と怒りや不満を語りだしたらそれはややこしくなり今ここに生きることを邪魔しちゃう。
感情そのものはちっとも悪くないし、怖くない。
ストーリーとくっ着けて一緒にしちゃうからややこしくなるのだ。
ストーリーと感情エネルギーを分断しよう!
人間はなんでもくっつけて認識しようとするんだ。
心が苦しくなったら、それはストーリーを語ってるからかもしれない。
そんな時はなんでもいい。
目の前の物に集中してみよう。
相手の話にほんとに耳を傾けてみよう。
相手のイヤリングをただ見てみよう。
すると嘘みたいに、
ただここに居ることができるから。
文︰武部 奨
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